熱中症

水谷豊主演の“熱中時代”をご存知だろうか? 困難に体当たりで熱中する北野先生と小学生達の感動学園ドラマである。そこで問題。「“熱中時代”に熱中するあまり熱中症になった人は自然界に存在しない。これを証明せよ」いわゆるフェルマーの最終定理である(ウソ)。証明はいたってlogicalだ。「“熱中時代”の放映は1981年まで。熱中症という病名が使われだしたのは1995年頃から。Q.E.D.」。昔は日射病(または暑気あたり、かくらん)といっていたものがいつのまにか定義が拡大しているのだ。なぜか? 炎天下での運動・作業中に倒れるいわゆる日射病以外に、室内でも体温・水分調整ができず発症するケースが増えてきたため、さすがに“日射病”じゃ塩梅が悪くなってきたんじゃあないでしょうか。ところで熱帯の人々は熱中症が多いかというとそんなことはない、逆に少ないのである。暑熱馴化つまり汗腺機能が高く基礎代謝が低く、暑さに負けない体に進化しているのだ! 温帯人も負けてはいられない。エアコンを上手にご利用、水分をこまめに摂取しましょう、などと軟弱なことをやっているからそんなことになるのだ。あえて梅雨の晴れ間に例の計画を決行した。自宅の余分な土1㎥(業界用語でりゅうべえ)と実家で必要な土1㎥が一致。移動するだけだ。正午、外気温35度、南中高度がハンパない。戦闘意欲が漲ってきた。北鎌尾根、大腸内視鏡手術に匹敵するあのわくわく感である。普段から扇風機生活の私には暑さに対し自信があった。さあ所さんの仇だ、熱中症かかってこいやあ。まずスコップ、ふるいで石・ガラを取り除き一輪車へ。米ぬかですき込んだ土から良い香りがする。まだ大丈夫、贅肉も溶けていく・・。先日の豪雨で湿った土がでてくるとさすがにスコップが重い。ふらついたところへ蚊に刺されバラのトゲが刺さった。熱疲労(=脱水症状)か。むかついたので水をがぶ飲みした。作業再開。しばらくして手足がややしびれてきた。今度は熱痙攣(=多量の発汗に対し水だけを補給したためNa濃度が低下した症状)である。それもお見通し。スカイウォーター(コーナンで買った激安スポーツドリンク)をがぶ飲みした。すぐ復活。たまった土をいよいよ愛車キャンディ号(軽トラ)へ。これが結構きつい。途中でめまいがして座り込み、ブルーシートが白く見えた。熱失神(=末梢血管が拡張し血圧が低下)の前兆か、これも想定内。しかしここから先になってしまうと医師としての品格を問われかねないので(すでにないかそんなの)「今日はこの辺で勘弁してやろう」と捨て台詞を吐き、クーラーギンギラギンの室内へさりげなく逃げ込んだ。そして適度な温度設定を常に心がけ、こまめに水分と塩分をとり、汗疹(=あせも)を防ぐため丁寧に汗をふき取った。文明人最高!  
※下線部の答:快適な生活を求めるあまり環境変化への順応が脆弱になり、結果“熱中症”なる不可思議な病名が発生したこと  
(諸説あります)

2017年07月15日