鼻から胃カメラはこんな方におススメです

胃の調子が悪い方
 痛い、むかむかする、食欲がない、やたらげっぷがでる、 黒い便がでた、等
健康診断で指摘があった方
 バリウムで所見あり、ペプシノーゲン法陽性、ピロリ菌陽性、貧血、等
以前、口からの胃カメラでつらい思いをした方
とにかく楽に胃カメラを受けたい方

口からの胃カメラとは何が違うのか

1)鼻からの挿入経路だと食道に自然な角度で胃カメラが入るため、咽頭反射が少なくなり、楽。
口からでは舌根および喉頭に圧迫感が起こるため、苦痛、呼吸困難感、危機感があります。さらに内視鏡の出し入れの度にその不快感が繰り返されるためかなりなストレスになってしまいます。
2)細いため胃カメラが幽門輪(胃の出口)を通過しやすく十二指腸への挿入が早い。太い経口用の胃カメラだと幽門輪通過の際、ファイバーのたわみで胃の大彎(大きいほうのカーブ)を圧迫し、この力がのどに伝わりさらに苦しくなることがあります。
3)細くしなやかなため狭い部分があっても(潰瘍による変形や腫瘍による狭窄など)胃カメラが通過し十分な観察がしやすい。
4)Valsalva法(口をすぼめてほっぺをふくらます(=ぶりっこアイドルが怒った顔)ことで口腔内圧を高め、食道入口部を開く方法)がしやすく、下咽頭から食道までの観察に適しています。
5)十二指腸球部内で反転観察がしやすい。(あまりやりませんが)
6)そして何より会話ができるので安心。
といっても別に無理に会話をするわけではありませんのでご安心ください。終始だんまりで結構です。こちらも「お休みの日とか何なさってるんですかぁ」だの「ご出身はどちらなんですかぁ」だの訊いたりしません。最大のポイントは、何かあったときに医師に直接伝えることができるという安心感です。また所見によって治療や追加検査について検査中に医師と相談できるというメリットもあります。口からの挿入では終始マウスピースをくわえているため、ジェスチャーしかできません。
 
弱点:
1)病変の切除(全部とること)はできません。
 細いため処置具の挿入ができず、ポリープや腫瘍の切除術は不可能です。(でも最近それが可能なデバイスが開発されたようです)
(※大腸ポリープとは違い、胃ではいきなり初回の検査で病変の完全切除を要することはまれです)  
 ただし生検(一部組織を採取し病理検査やピロリ菌の検査を行うこと)は普通にできます。
2)病変に接近して拡大観察はできません。 経口の拡大内視鏡もあります

東京ベイクリニックでは鼻から胃カメラ一筋、15年

東京ベイクリニックでは開院当初より経鼻内視鏡を導入し、今もこればっかりやっています。 院長はこれまでさまざまなケースを経験しており、臨機応変の対処に慣れています。 前処置についても開院当時はマニュアルを作成しておりましたが、受診者の個人差が大きいため現在ではケースバイケースで最も適した方法を行っております。 経鼻内視鏡も年々進化し、初期モデルにあった光量不足や画角、画質不足も改善され、現在では十分な精査が可能となっております。 当院でも食道や胃の粘膜癌(最も早期のがん)を多く発見し、いずれも専門機関を紹介の上、内視鏡手術を受けてもらっています

医師の立場からみた鼻から胃カメラ

メリット
患者様が楽だと検査に集中できるため、気になる病変をねちこく観察できる。 ⇒これが最大のメリット (太いハイビジョン経口カメラでも、患者様の苦痛のあまりファイバーを早めに抜去せざるを得なくなり、結局poor study(十分な検査ができなないこと)になるケースがあります)
会話ができるため、十分なインフォームドコンセントの上、追加検査等が可能。
患者様からの質問にライブで説明ができる。  
 例 「いまの白いのなんですか?」
   「これは光のハレーションです。ほら、こうすると消えるでしょ。」
   「いまの赤いのなんですか?」 
   「これはカメラの吸引でついたちょっとした傷です。すいません。」
デメリット
鼻腔が狭い場合、かなり前処置・挿入に時間がかかるため一人あたりの時間を十分確保して予定を立てる必要がある。
楽と思って期待して来られた患者様に、絶対に苦痛を与えてはいけない、という心労。

医師の技量が必要

患者様に楽に検査を受けていただくためには、医師側に、数多くの経験に基づいた テクニックが必要です。ポイントは次の3つ  
1)前処置: 薬の種類、濃度、量、タイミング、左右の選び方     
2)鼻孔の挿入: →もっとも医師の経験に左右するところ。鼻孔内の挿入ルートは実は単純でなく何種類かあります。中鼻甲介の位置、鼻中隔の左右差、鼻炎の有無等により最も適したルートを探す必要があります。   
3)粘液の吸引: これが医師の頭を悩ませる部分です。経鼻ファイバーをより細く改良する際にネックになるのが、消化液、唾液の粘性であり、これらを十分に吸引可能にするため、内腔サイズ2mmが確保されています。しかしこのサイズで十分なパフォーマンスを得るためには医師の慣れとテクニック(こまめな送水、吸引の繰り返し)が必要です。  
簡単に言うと、いかに患者様の負担(薬の量、痛み)を減らすか、経口へ変更するタイミングはいつか(早くても遅くてもよくありません) について医師が熟達した技量と判断力を持っているかということです。